皆様が「農業」に興味を持つようになったキッカケは何でしょうか?
「家族が農業に従事しているから」、「野菜の作り方に興味があったから」など、理由は様々だと思いますが、「あのアニメ(作品)で取り上げられていたから」と答える人は少ないでしょう。
ですが、農業にスポットした珍しいながらも「名作」なアニメも多数ございます。
今回は、そんな農業関連の名作アニメを3本ご紹介します。
銀の匙 Silver Spoon

amazonより 「放送:2013~」
あらすじ
寮があるという理由で大蝦夷農業高校(エゾノー)に入学した八軒勇吾は、悪戦苦闘の日々をおくりながら賢明に悩んで考える。八軒にとっては何もかもが初体験だけど、仲間も楽しみも増えた高校生活。しかし時折、農業の厳しい現実にもぶつかる…
進路を考える時期になり、八軒は思い切って起業することを決意。「人の夢を否定しない人になりたい。」そんな思いから「絆の農業ビジネスプロジェクト」を立ち上げ、手探りでひとつひとつ実行してみる… そんな農業高校生・八軒と仲間たちの、汗と涙と泥まみれの酪農青春グラフィティ!!銀の匙公式サイトより
おすすめポイント
「鋼の錬金術師」でもお馴染みの荒川弘先生原作の、「農業系」アニメです。
農業高校を舞台とした新鮮で独特な世界観でありながら、凡庸(一般的)な主人公の目線で日常が描かれているため、農業に接点がなかった人でも、楽しめる作品です。
(むしろ農業知識が全くない人の方が楽しめるかも)
一般の高校生からしたら、学校で家畜の世話や乗馬をするなんて考えられないでしょうね。
本作は生命をテーマにしており、「命」と向き合い、葛藤の中で主人公が成長していく様が丁寧に描かれているため、ヒューマンドラマとして見ても、かなり完成度が高く、引き込まれるような構成となっています。
また、「本作ならでは」の魅力として、おいしそうな食事シーンの数々が挙げられます。とれたての野菜、牛乳やチーズなど、スーパーに並ぶ前の新鮮な食物の魅力を身近に感じられるアニメはそうありません。
しかし、このような「華」の面だけではなく、肉として出荷される畜産動物の最期もしっかりと描かれており、我々の日々の食事についても考えさせられることでしょう。
主人公とともに学び、驚き、成長できる。農業系アニメ数々の中でも傑出した作品なので、興味がありましたら是非ご覧ください。
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のうりん

Fritire Works Inc.より 「放送:2014~」
あらすじ
県立田茂農林高校ー通称「のうりん」。
ぼくの名前は畑耕作。ここ「のうりん」に通う、
ちょっぴりアイドルオタクの高校生だ。そんなぼくの通う学校に転校してきたのは、
憧れの超人気アイドル草壁ゆかたん…!?方言幼馴染、メガネ美少女、ラブリー小動物、
巨乳少女! 妄想系女教師! パンツ! 足フェチ!
そして、謎の転校生…
ここには青春の全てがあるッ!!農業学園を舞台に繰り広げられるハイテンション学園ラブコメディー!!
のうりん公式サイトより、文章抜粋
おすすめポイント
農業高校を舞台にした異色のギャグ系ラブコメディー作品です。
全体的にギャグやパロディの要素は多いのですが、「農業」を掲げているだけあって、要所では農業についての知識が踏襲されています。
前述の通り、笑いを誘う要素がふんだんに盛り込まれており、豊富なパロディも相まって、笑っている間に1話見終わってしまうような勢い感が、全話に亘って盛り込まれています。
しかし、終盤ではこの流れが一転し農村について考えさせられるような展開もあります。
異色のギャグ作品ですが、農業の興味のキッカケにはなると思います。面白おかしく観ているうちに、自然と農業への興味が湧いてくるのではないでしょうか。
パロディの他にエロの要素がございますので、苦手な方はご注意ください。
公式サイトはこちら
もやしもん
あらすじ
主人公:沢木惣右衛門直保は、空気中の菌が目に見えるという特殊な体質の持ち主。
もやし(種麹)屋の息子である彼は、幼なじみで造り酒屋の息子・結城 蛍とともに農業大学進学のため東京にやってきた。入学式当日、祖父からのメモに書かれていた樹という人物に会いに行く二人。祖父と古くからの知り合いという樹は、菌について語りだすと止まらない、ちょっと奇異な老教授だった。その後、樹研究室に出入りするようになった沢木は、新たな「菌」と「発酵」の世界に触れながらも、彼を取り巻く少し変わった人たちとの出会いによって、様々な騒動に振り回されていくことに・・・。もやしもん(フジテレビ)より
おすすめポイント
裸眼で”かわいい”「菌」が見える主人公が送る、日常系アニメです。
かなりセンセーショナルな表題となってしまいましたが、本作では「菌」にフォーカスし、「農学」の知識や考えの発信がされています。
デフォルメされた図解による説明が要所に挿入されており、読者の理解に寄与するような配慮が各所で見られます。それでいて、ギャグも適度に挟まれているので、堅苦しさや飽きを感じることは無いでしょう。
また、本作では「お酒」に関する話題も多く、酒造に興味がある方にとって、とても勉強になる内容なのではないでしょうか。
余談ですが、ゆる~くアレンジされた「菌」は放送当時の「ゆるキャラ」ブームの火付け役ともなったそうです。
まとめ
農業系アニメの魅力は、「農業」というコンテンツに親近感を与えることにあると思います。
今や、わが国を代表する文学とまで成長したアニメによって、興業の根幹ともいえる「農業」の振興に還元されるとは、感慨深いものがあるなぁと思う今日この頃です。