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土壌の役割①

前回の投稿では、プランター栽培を始めるにあたって必要になるものや、おすすめの野菜を紹介しました。

そして、今回は土について紹介しようと思います。

そもそも土の役割とは?

前回の投稿でも準備するものの中に当たり前に土が含まれていました。
しかし、栽培方法の中には水耕栽培という方法も存在します。

水耕栽培の一つとして挙げられるのが、豆苗です。
豆苗とはエンドウの若菜のことで、中国で食べ始められました。
元々は成長したエンドウの若い葉や茎のことを指しており収量の少なさから高級食材として扱われていました。しかし、写真のように豆から発芽したものの生産、流通が増えたため、スーパーでもよく見かける野菜の一つになりました。

さて、その豆苗はタッパーなどに水を張ってつけておくと何度も収穫することが出来ます。
なかには、「どうして土を使っていないのに成長するのだろう?」という疑問を持った方もいるのではないでしょうか。

土の役割とは何なんだろう?という疑問を解消するために、次は「土の役割」を説明していきます。

○土の役割

役割の説明に入る前に突然ですが、問題です!
次のうち、植物の生育に必須となるものはどれでしょうか?

①光  ②水  ③養分 ④適正な温度 ⑤成長のためのスペース ⑥有害物がない
⑦微生物や病原菌の密度が一定以下  ⑧害虫が非常に少ないこと  ⑨土





正解は、①~⑧です。土は必要ないのか?と思った人もいるかと思いますが、確かに土が必須の植物もあります。ただし、①~⑧の条件を満たすことが出来れば、土がなくとも栽培をすることが出来るのです。では、なぜ土壌を使った栽培が今も行われているのかというと、それには土壌の役割などが関係してきます。

○土壌の役割 

  

土壌というのは、左側のように隙間なく詰まっているわけでなく、右のように隙間が存在します。この隙間は微生物や水、空気などの通り道にもなっています。また、この隙間がどのくらいあるかというのを孔隙率(こうげきりつ)と言ったり、土壌の粒が大まかにいえば単粒と団粒に分かれていたりなどがあるのですが、今回は省略します。

色々書きましたが、土壌の役割は、上のクイズの際に挙げた②~⑦の確保です。

水や養分など土中に蓄える→根からの吸収、成長を助ける

作物を倒れないように支える。→結果として日光を確保できる

微生物などが存在 →病原菌などが増えても、微生物が戦うので一気には増えない

温度の急激な変化を防ぐ →作物への負荷が減る

ここにあげたのは一部ですが、土壌があることでこのような働きが自然に行われているのです。

○土壌での栽培が残っているのはなぜ?

さて、水耕栽培ではなく土壌栽培も行われるのはなぜかということですが、もちろん、土壌がなければ栽培できない野菜があるというのも挙げられます。

そのほかの理由の一つとしては、コストや手間の問題があります。

上で紹介したように土壌が複数の役割を担っていますが、これを水耕栽培や、養液栽培で販売用の野菜の栽培を行う場合、水温の変化や養分のバランスなどを適宜調整しなければいけません。(別の記事で紹介しますが、養分が多ければ多いほどいいわけでもないのが、難しいところです。)

AIを使って管理できれば良いのですが、それには膨大なコストもかかってしまい、誰もが出来るわけではありません。

こうしたところも要因として存在しているのです。

別の投稿で農業の歴史をまとめていますが、昔から、人々が様々な背景の中で土や農業と向き合い、適した方法を探してきました。そちらもぜひ、ご覧下さい。

次回は、中学校の理科や、高校の生物などで出てきた内容も踏まえて、土壌について紹介していきたいと思います。