農業と理科

”はやぶさ2”おかえり!!企画 はやぶさ2について

こんにちわKrei-Agriの設楽です。今回は、はやぶさ2が12月に地球に帰還するということで、応援企画です。個人的には、はやぶさプロジェクトとは縁があるんです。実は、私の高校の先輩が、はやぶさ2のプロジェクトマネージャーである吉川真さんなんです。高校時代直接お話を聞く機会もいただき、宇宙の魅力を伝えていただきました。

僭越ながら私たちも、同じような機会を作らせていただこうと思います。宇宙と農業とのつながりについて連続企画お送りしたいと考えてます。では、ご覧ください!!

はやぶさ2のミッション

「はやぶさ2」は、「はやぶさ」後継機として小惑星サンプルリターンを行うミッションです。「はやぶさ」は世界で初めて小惑星からその表面物質を持ち帰ることに成功しましたが、そのミッションには多くのトラブルがありました。「はやぶさ2」では、「はやぶさ」の経験を生かして、よりトラブルの少ない確実なミッションを目指します。

「はやぶさ」は、小惑星イトカワ(S型)を探索し、「はやぶさ2」が、目指す小惑星は、リュウグウ(C型)です。

「はやぶさ2」は2014年12月3日に打ち上げられました。2015年12月3日の地球スイングバイを経て、2018年6月27日に小惑星リュウグウに到着しました。そして、2019年末にリュウグウを出発し、2020年末に地球に帰還する予定です。「はやぶさ2」の新たな挑戦により、太陽系天体への往復探査技術を確実なものにするとともに、太陽系誕生や生命誕生の秘密にさらに近づくことができると期待されています。

出典)JAXA Hayabusa2 Project

小惑星の分類

小惑星の分類は、小惑星の色、アルベド(天体の外部からの入射光に対する、反射光の比)、およびスペクトル(光を分けることにより得られる、光の波長ごとの強度の分布)の形状に基づくものです。

今回、数十年に渡って最も広く使われている分類法である、デイヴィッド・トーレン1984年に発表したトーレンの分類の大カテゴリーを紹介します。

大カテゴリーは、C型S型X型があります。

C型小惑星は、炭素系の物質を主成分とする小惑星であり、既知の小惑星の約75パーセントがC型小惑星である。アルベドは、低い傾向がある。具体例は、小惑星として初めて発見されたケレスや「はやぶさ2」が探索しているリュウグウがあります。

S型小惑星は、ケイ酸鉄やケイ酸マグネシウムなどの石質の物質を主成分とする小惑星である。アルベドは、中間くらいの傾向がある。具体例は、「はやぶさ」が探索したイトカワがあります。

X型小惑星は、似たようなスペクトルを持つが、恐らく組成がかなり異なる小惑星である。アルベドが分類の手がかりになるのではないかと言われています。

表1.小惑星のスペクトル分類の概要

スペクトルの特徴
C型小惑星 線形で、一般には特徴のないスペクトルで、紫外線での吸収の特徴と、0.7 µm 周辺の吸収の特徴の有無に違いがある
S型小惑星 0.7 µm より短波長側にやや急な赤い傾きを持ち、0.75 µm より長波長側で中間的から急激な吸収を持ち、0.73 µm で反射率が極大になる
X型小惑星 総じて特徴に欠けたスペクトルを持ち、やや赤い波長に傾きを持ち、微妙な吸収特性、スペクトルの曲率、極大の相対反射率に違いがある

スイングバイとは

天体の運動と万有引力を利用し、人工衛星の速度や方向を変更する技術のことを指します。天体の質量と公転速度が大きいほど、軌道や速度の変化を大きくすることができます。質量の小さな天体では、公転速度が大きくても軌道を変えることができず通過するだけになります。逆に、質量が大きくても公転速度が小さな天体では、軌道は変えられても速度への影響は小さなものになります。

天体の運動は、ここでは太陽の周りを回る公転運動の事をさし、1619年ヨハネス・ケプラーによってケプラーの法則が発見されました。

軽くご紹介すると、

ケプラーの法則

・惑星は、太陽をひとつの焦点とする楕円軌道上を動く

・惑星と太陽とを結ぶ線分が単位時間に描く面積は、一定である

・惑星の公転周期の2乗は、軌道の長半径の3乗に比例する

です。

万有引力は、地上において物体が地球に引き寄せられるだけではなく、この宇宙においてはどこでも全ての物体は互いに引き寄せる作用を及ぼしあっているというものです。

天才物理学者アイザック・ニュートンが1666年に発見した法則になります。リンゴが木から落ちたところから発想を得たとされています。ニュートンは、微分積分の発明なども数学界にも大きな功績を残しています。しかも、大学卒業直後の功績だというから驚きです。

加速スイングバイ(出典:http://spaceinfo.jaxa.jp/ja/swingby_navigation.html)

Screenshot of spaceinfo.jaxa.jp

人工衛星が惑星の公転方向の後方を通るとき、惑星近辺を通りすぎた後に、人工衛星が惑星から離れていく際の方向は、惑星の公転と同じ方向になります。このときの速度は、惑星に接近する時の速度に公転速度のぶんが足された速度になります。つまり、惑星に対する宇宙機の速度は、上述のようにスイングバイの前後で変わっていないが、人工衛星の軌道が変わったため、太陽に対する人工衛星の速度は速くなります。

減速スイングバイ(出典:http://spaceinfo.jaxa.jp/ja/swingby_navigation.html)

Screenshot of spaceinfo.jaxa.jp

逆に、惑星の公転方向の前方を通る場合、人工衛星は惑星の公転と逆の方向へと向きを変え、公転速度の分が減った速度になります。

以上です。ご覧いただきありがとうございました。宇宙の話の楽しさを皆さんにも少しでも伝わればいいなと思います。次回は、宇宙×農業について触れていきます。